予納金とは

自己破産の手続きにおいて、申立てをした者は、裁判所に次のような費用を支払う必要があります。
1. 手数料
2. 官報広告費
3. 郵便切手代
4. 引継予納金
このようにさまざまな費用がかかりますが、このうちの「4.引継予納金」が、一般的に「予納金」と言われています。
破産手続にかかる費用がこの予納金でまかなわれることになるのですが、この予納金は自己破産手続きにおいて、もっとも費用がかかります。
しかし、この予納金を支払うことができなければ、自己破産することができません。
借金を返すことができないから自己破産の申立てをしたにもかかわらず、高額な予納金が必要なのです。ですから、自己破産をするためには何としてもこのお金は工面しなくてはいけないのですが、そのために貸金業者等から借金をするなどということをしてはいけません。裁判所や担当している弁護士等に相談するようにしてください。
予納金は、破産管財人への報酬として用いられます。報酬が確保されていなければ、だれも破産管財人を引き受けてくれません。それでは破産手続も滞ってしまいます。これを避けるために予納金制度が創設されました。
また、予納金制度があるおかげで、無用な自己破産の申立てを防ぐことにもなっています。
ただし、予納金を納めなければいけないのは、管財事件だけです。同時廃止事件には必要ありません。
管財事件とは、換価することのできる財産がある場合に、破産管財人が選任され、債務者の財産を処分・換価し、債権者へ公平に分配することをいいます。
同時廃止事件とは、換価できるような財産がない場合に、破産手続開始決定と同時に破産手続を終了させてしまうことをいいます。
自己破産の手続きにかかる一般的な金額としては、次のようになります。
1. 手数料   …1,500円(個人破産の場合。収入印紙による)
2. 官報広告費 …10,000~16,000円(予納金に含まれる)
3. 郵便切手代 …5,000円(予納金に含まれる)
4. 引継予納金 …200,000~300,000円(個人破産の場合。裁判所により異なる)
同時廃止事件には引継予納金が必要ありません。管財事件にだけ必要です。
ただし、法人の自己破産の場合は、原則として同時廃止にはなりません。また、個人事業主の場合も管財事件となることが多くあります。
ですから、法人が自己破産では個人の自己破産とは違い、換価資産がない場合でも管財事件となるわけです。そのため、予納金の額も負債総額によって変わることになります。もっとも少ない場合でも、700,000円ほどの予納金を支払うことになります。
しかしながら、すべての管財事件において、必ずしも長い期間や多くの費用をかけなくてもよいケースもあります。
そのようなケースにおいて、できるだけ手続きを簡略化することで、迅速性を向上させることができれば、手間や費用を軽減することにつながり、自己破産制度を利用しやすくなることも考えられます。このようにして創設されたのが「少額管財事件」という制度です。
上記で引継予納金を200,000円~とあげましたが、少額管財事件では、原則として200,000円とされています。
ただし、裁判所によっては少額管財を運用していないところもありますし、裁判所によって金額に違いもありますので、事前に裁判所や弁護士等に確認するようにしてください。
また、この少額管財事件では、弁護士が破産管財人に選定されることになっています。弁護士を代理人とせず自分で申し立てる場合は、少額管財事件ということにはなりません。
予納金を一括で支払うことができない場合に分割払いを認めている裁判所もありますので、分割払いを考えている場合は裁判所や弁護士等に確認してください。

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