自己破産と取り立てについて

 自己破産は裁判所に破産申立書を提出して免責許可をもらって、全ての借金を帳消しにしてもらうという手続きです。全国の自己破産者数には年々増加傾向が見られ、多くの人々が自己破産制度を利用することで新しい生活をスタートさせています。
 破産が許可されるのは債務者が支払い不能となった場合です。そして、支払い不能に関する判断は債務者の負債の額や収入、資産などの状況から総合的に行われます。債務整理としての自己破産の最大の目的は、裁判所による免責許可の決定を受けることにあるといえます。したがって、免責とは裁判所がこれ以上返済しなくてもよいと認めることといえます。
 破産の申立てを始めると、土地や建物のほかに20万円を超える預貯金や保険の解約返戻金、自動車などの財産を持っている場合には、その財産の清算を行うことが必要となります。その上で、これ以上返済できないという確認がとれた時点で裁判所から免責の許可がおりることとなります。したがって、自己破産の手続きは免責が決定して初めて完了するといえます。これを免責許可とよびます。
 次のような債務は免責される債務と考えられています。銀行や消費者金融、社会福祉協議会、勤務先や友人や知人からの借入や、学生時代に利用した奨学金、クレジットカードの利用分、家賃、携帯電話料金、飲食店で飲食したときのつけなどです。また、公共料金についての免責は裁判所の判断によるとされています。免責が確定するとこれらの借金や債務は帳消しとなり、一連の手続きが完了します。
 なお、免責は必ずしも許可されるとは限らず、許可されない場合もあります。破産法第252条の免責不許可事由に該当する事項がある場合には裁判所からの免責許可はおりません。例えば、浪費やギャンブルが原因で大きな借金をした場合や破産申立て時に財産があるのに財産を隠した場合などです。豪華旅行や外食といった浪費や、申立書への虚偽の記載にあたる場合や、一部の債権者に対してのみ支払いを行っている場合、うその内容に基づいて借り入れを行っている場合などは、破産法第252条の免責不許可事由に該当します。また、7年以内に自己破産や民事再生している場合などもこれに当たります。例えば、クレジットカードで買ったものを売却してお金にした場合は詐欺になる可能性があります。このような場合に該当する時は破産法の免責不許可事由となり自己破産はできません。
 また、免責の許可を受けても借金がすべて帳消しになるわけではありません。次のものについては免責される債務 には該当しない非免責債務と考えられています。税金、養育費、社会保険料、罰金、損害賠償金などです。また、破産申立書に載っていない債権者の債務についても免責は許可されません。このプロセスには法律的専門知識が必要とされるため、破産の手続きを進める際には専門家に依頼することがベストといえます。
 自己破産には長所と短所があります。破産の手続きを行うと借金が免除されるため、債権者からの取立てが止まるというメリットがあります。また、日常生活に必要な家財道具や生活必需品を手放す必要はありませんし。選挙権もなくなりません。しかし、自宅や車などの資産価値の高い動産や不動産などは手放すことになります。また、名前が官報に掲載されたり、ブラックリストに載ることとなります。さらに免責を受けるまでの間、一定の職業に就けなくなったり、数年間、新たな借りいれ金をしたり、クレジットカードを作ることができなくなります。しかしながら、それが原因で戸籍や住民票に載ったり、会社を解雇されたりすることはありません。
 自己破産は裁判所に破産申立書を提出して免責許可をもらい、全ての借金を帳消しとすることで債務者を救済する制度です。破産法第252条の免責不許可事由に該当しない場合に、銀行や消費者金融からの借入やクレジットカードの利用分などの借入や債務などに対して免責が認められます。したがって、借入金の取り立てなどは止まります。

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