自己破産と違法な取り立ての関係

この記事を読むのに必要な時間は約3分57秒です。

借金が重なってしまいどうしても返済できなくなってしまった場合には自己破産をすることになります。 まず自己破産をするためには返済が不可能であると認められる必要があります。 そのため自己破産を考えている人は多くの場合相当に苦しい生活をしているはずです。   自己破産を考える時期に入っていると一番大変なのは借金の取立てだという事も少なくありません。 支払いが少し遅れた程度であれば催促の連絡などはありますが、あまり厳しい取立ては行われません。 しかし長期にわたって返済が滞るとどんどん取立てがエスカレートしていく場合があります。   本来であれば生活に支障が出るような取立ては法で規制されています。 自分が借金をしているという負い目から規制されているような取立てに対して何もできない方は多いようです。 借金しているとはいえ法に触れるような恐喝や住居侵入をされた場合には迷わず警察に通報しましょう。 いきなり警察に通報することに抵抗がある場合や法に触れるかどうか判断できないような場合は、 取立てを行っている業者に通報する旨を伝えてみましょう。 通報するという発言が効果的な場合もあります。 効果が期待できない場合はやはり通報するしかないでしょう。 また、この段階になってしまった場合には早めに法の専門家である弁護士に相談することをオススメします。   つまり自己破産を本格的に進めるのです。 違法な取立てをされるような状態というのはお金を貸している側も返済できる可能性が低いと思っての行動です。 客観的に見て自己破産が成立するような状況である可能性が高いのです。   自己破産を行うと決めた場合にはなるべく早く手続きを済ませるようにしましょう。 当然ではありますが、お金を貸している側は自己破産をされてしまってはお金の回収ができなくなってしまいます。 貸したお金は回収しようと行動してきます。 自己破産を行う準備をしていると悟られれば違法な取立てをしてでも回収しようとする業者もありますから注意が必要です。   また、自己破産は自己破産申立てが受理された時点で取り立ては禁じられています。 受理票を受け取りましたらまず債権者にFAXやコピー等を送ることで取り立てをやめさせる事ができます。 ここでまともな業者であれば取り立てはなくなります。 しかし自己破産する程追い込まれているような人の場合闇金融から借金をしている場合があります。 闇金融ではまともな取り立てをしていない業者が数多く存在しているのも現状です。 受理票があるにもかかわらず取り立てをすることは、やはり違法ですので警察に通報して対処してもらいます。   さて、自己破産の申し立てをして受理されはれて自己破産が成立したとします。 もちろん価値のある財産は取り上げられてしまいますが、返済不可能だった借金は綺麗になくなりました。 心機一転新しい生活をはじめようと思います。 そんな時に以前借金をしていた業者から連絡があり借金の取り立てが続いてしまうなんて事があります。 借金の返済義務がなくなったのに取り立てが続くことは違法ではないのでしょうか?   実は自己破産することで借金の返済義務はなくなりますが、 お金が用意出来た場合に任意に返済することは可能です。 そのため常識の範囲内で(常識の範囲といっても曖昧ですが)返済を打診することは禁じられていません。 しかし当然ながらしつこく何度も請求してくる場合や恐喝などがあればやはり違法となります。   まずは任意で返済する意思はないことをしっかりと伝えましょう。 自己破産成立後も請求してくるような業者の場合とてもしつこい場合が多いので伝えた事の記録もとっておくと後々役立つかもしれません。 最悪の場合は提訴することも視野に入れて行動するようにしましょう。

The following two tabs change content below.
アバター

大江戸下町法律事務所

当事務所は、平成16年4月に開業し、弁護士1名、事務スタッフ3名でスタートしました。平成22年には、業務充実のため法人化し、支部を構え、現在弁護士8名(東京7名、柏1名)及び事務スタッフ10名強にて運営しております。いずれのオフィスも駅近で交通至便です。 |当事務所の弁護士紹介はこちら 事務所名は、先祖代々下町で暮らしてきた私の発想(我儘?)でつけました。 当事務所は「正しい人を守る」ための弁護士活動をしています。お金持ちにも、正しい人悪い人いずれもいますし、弱者にも、正しい人悪い人いずれもいます。いずれであっても、正当な人の正当な利益のために働きたいと考えております。 子細なことであっても結構です。お気軽にご相談ください。

関連記事はこちらをご覧ください。

  • 自己破産で土地はすべて処分されるのか?共同名義やローンが残っている場合は?
  • 自己破産後に車の購入ができるのか? ローンは組めるのか?
  • 同じ家に住み続けられる?自己破産後の住居について
  • 奨学金は借金、自己破産しても奨学金の返済義務はなくならない?
  • 妻に内緒で自己破産できるの?
  • 無職・フリーターだけど自己破産できる?
  • 生活保護受給者の自己破産(費用、手続き、タイミングなど)について
  • 自己破産が家族に与える影響とは
  • 自己破産が就労に与える影響
  • 自己破産が認められないタイプの借金とは
  • 自己破産したら家族に知られてしまうの?
  • 自己破産したら生命保険はどうなるの?
  • 自己破産した人でも遺産相続できるの?
  • 自己破産すると借金できないの?
  • 自己破産すると職業が制限されるのかどうかについて
  • 自己破産できない場合もあるの?
  • 自己破産でも保護される!所有が認められる自由財産とは
  • 自己破産で土地はすべて処分されるのか?共同名義やローンが残っている場合は?
  • 自己破産とカード会社の調査について
  • 自己破産によってどうった制限を受けるのか?
  • 自己破産による年金への影響は?
  • 自己破産と取り立てについて
  • 自己破産と夜逃げ
  • 自己破産と家の任意売却
  • 競売について
  • 自己破産と離婚慰謝料について
  • 自己破産における裁量免責とは
  • 自己破産における賃貸借契約書について
  • 自己破産による銀行口座凍結について
  • 自己破産は何回もできるの?
  • 自己破産の際の資産・財産の処分について
  • 自己破産は子や孫にも影響する?
  • 自己破産を理由に解雇することは可能?
  • 自己破産を理由に離婚できる?
  • 自己破産を行うと滞納した借金はどうなるのか?
  • 自己破産を行った場合、住んでいるアパートから退去する必要があるのか?
  • 自己破産を選択した場合の住宅の取り扱い
  • 自己破産前のカード使用について
  • 自己破産前の資産譲渡について
  • 自己破産後にローンが組めるまで
  • 自己破産後に借金したらどうなるの?
  • 自己破産後に車の購入ができるのか? ローンは組めるのか?
  • 自己破産後のクレジットカードについて
  • 自己破産後の両親の財産相続
  • 自己破産後の住宅ローンはどうなる?
  • 自己破産後の医療費について
  • 自己破産後の就職活動について
  • 自己破産後の生活保護について
  • 自己破産後の財産分与について
  • 自己破産後の返済義務について
  • 自己破産手続き中の周りの家族に対しての連絡
  • 自己破産手続き期間は債務の状況で大きく変わります
  • 自己破産決断のタイミングはいつ行うべきか
  • 自己破産申請が通らなかった場合
  • 自己破産者への給与差押さえについて
  • 自己破産裁判所の審尋について
  • 詐偽的に自己破産した人について
  • 連帯保証人が自己破産した場合について
  • 連帯保証人と自己破産について
  • 過去に自己破産の経験がある人との結婚で被るデメリット
  • 任意整理中の自己破産は?
  • 個人事業主の自己破産について
  • 自己破産の原因は?
  • 交通事故債務による自己破産
  • 債務整理・自己破産・任意整理・個人再生の無料相談。まずはお問い合わせください。 東京:TEL:03-5807-2885 柏:TEL:047-193-8100 初回相談料0円 受付:平日9:30~19:00(土日応相談) メール受付>

    アクセス

    東京本店

     

    柏木支店

    アクセス