自己破産と離婚慰謝料について

この記事を読むのに必要な時間は約4分15秒です。

自己破産と慰謝料の関係を今から見ていきます。
では、まず自己破産をする大分前に離婚して、慰謝料や養育費を払っている場合のお話です。
離婚慰謝料と子供の養育費を払っていたけど、自己破産したからその義務がなくなると思っている方がいるかと思います。
しかし、弁護士に相談すればわかりますが、離婚慰謝料は借金ではありません。そして、養育費は子供が得るべき当然の権利です。
離婚慰謝料や養育費、どちらも自己破産で消える債務ではないのです。
つまり、他の借金で自己破産しても、離婚慰謝料と養育費は払う必要があります。
ただ、自己破産する状況は、お金に困窮しているという事です。そのため、元配偶者と話し合い支払える程度の金額に抑える事は可能です。
その際弁護士を介すると、当事者同士でぶつかるよりは、冷静な話し合いになります。
貰う側も相手が払えない高い額の慰謝料にこだわるより、額は減っても少しずつもらえる金額にする事は、長い目で見て損ではないのです。
いい落としどころを自己破産の手続きをしてくれている弁護士と、元配偶者と自分の生活状況に合わせうまくすり合わせてみましょう。
では、次は自己破産直前に離婚する場合はどうでしょうか?
自己破産も含め諸々の理由で、配偶者から離婚を切り出される事例はよくあります。
借金そのものが隠されていた末の自己破産で許せない場合、自己破産の波及効果で被害が自分に降りかかるのではと離婚を決断する場合等色々あります。
ただ、実際は配偶者の自己破産そのもので、配偶者が離婚する必要はありません。不安でしたら弁護士に確認をとってください。
連帯して負債を負う場合は、離婚してもその請求はついてきます。そうなると、結果として逃げたはずの配偶者も自己破産するしかない事は確かにあります。
ですが、度重なる隠されていた借金返済で苦しんできたり、そのお金の使途が不貞であったり、有責の事由を積み重ねた結果、最後の決断を自己破産の時に行うのは不思議ではないでしょう。
離婚に至るまでにそれぞれの気持ちと理由があります。絶対弁護士と相談した方がいいですが、自己破産する予定でも離婚慰謝料を払う事はできます。
ただ、気をつけなければならない事があります。自己破産に近いギリギリに離婚し、多額の財産を慰謝料として渡す事は自己破産の障害になる可能性があります。
いわば、財産を差し押さえられない為に不正に離婚して、慰謝料という形で相手に渡したとみられる事があるのです。
そうなると、破産管財人から元配偶者に慰謝料の返還を求められたり、心象が悪くなって自己破産ができない事があるのです。
自己破産の際の離婚慰謝料は配分や内容を、弁護士に相談する必要があります。法的な理由と基準で、自己破産の審査に差し支えるからです。
ですが、自己破産ができたからと言って、決まった離婚慰謝料の支払いを当然に免れる訳ではありません。
それは、慰謝料を払う側は払いたくないかもですが、もらう側は安心できるものなのです。
但し無制限に慰謝料に流用して、返済に回すべき財産をわざと減らすことは許されていません。
逆に自己破産だけの理由の離婚で、常に配偶者に慰謝料を払う義務ができるとは限りません。
ただ、それまでの借金の背景によっては、生活のためと判断される事もあります。一緒に借りに行って保証人になっていた場合も逃れる事ができないと同時に、片側だけの有責ではないと判断されるからです。
このあたりも、わからない時は必ず弁護士に相談してください。基準が色々あるため、普通の人には判断しにくい面があるからです。
負債を連帯して背負う場合、弁護士と相談の上離婚する前に夫婦同時に自己破産という手もあります。
慰謝料を払う側、受け取る側、それぞれが自己破産そのものでは離婚慰謝料に影響しない事を踏まえ、話し合いでより良い選択をしていってくださいね。
The following two tabs change content below.
アバター

大江戸下町法律事務所

当事務所は、平成16年4月に開業し、弁護士1名、事務スタッフ3名でスタートしました。平成22年には、業務充実のため法人化し、支部を構え、現在弁護士8名(東京7名、柏1名)及び事務スタッフ10名強にて運営しております。いずれのオフィスも駅近で交通至便です。 |当事務所の弁護士紹介はこちら 事務所名は、先祖代々下町で暮らしてきた私の発想(我儘?)でつけました。 当事務所は「正しい人を守る」ための弁護士活動をしています。お金持ちにも、正しい人悪い人いずれもいますし、弱者にも、正しい人悪い人いずれもいます。いずれであっても、正当な人の正当な利益のために働きたいと考えております。 子細なことであっても結構です。お気軽にご相談ください。

関連記事はこちらをご覧ください。

  • 自己破産で土地はすべて処分されるのか?共同名義やローンが残っている場合は?
  • 自己破産後に車の購入ができるのか? ローンは組めるのか?
  • 同じ家に住み続けられる?自己破産後の住居について
  • 奨学金は借金、自己破産しても奨学金の返済義務はなくならない?
  • 妻に内緒で自己破産できるの?
  • 無職・フリーターだけど自己破産できる?
  • 生活保護受給者の自己破産(費用、手続き、タイミングなど)について
  • 自己破産が家族に与える影響とは
  • 自己破産が就労に与える影響
  • 自己破産が認められないタイプの借金とは
  • 自己破産したら家族に知られてしまうの?
  • 自己破産したら生命保険はどうなるの?
  • 自己破産した人でも遺産相続できるの?
  • 自己破産すると借金できないの?
  • 自己破産すると職業が制限されるのかどうかについて
  • 自己破産できない場合もあるの?
  • 自己破産でも保護される!所有が認められる自由財産とは
  • 自己破産で土地はすべて処分されるのか?共同名義やローンが残っている場合は?
  • 自己破産とカード会社の調査について
  • 自己破産によってどうった制限を受けるのか?
  • 自己破産による年金への影響は?
  • 自己破産と取り立てについて
  • 自己破産と夜逃げ
  • 自己破産と家の任意売却
  • 競売について
  • 自己破産と違法な取り立ての関係
  • 自己破産における裁量免責とは
  • 自己破産における賃貸借契約書について
  • 自己破産による銀行口座凍結について
  • 自己破産は何回もできるの?
  • 自己破産の際の資産・財産の処分について
  • 自己破産は子や孫にも影響する?
  • 自己破産を理由に解雇することは可能?
  • 自己破産を理由に離婚できる?
  • 自己破産を行うと滞納した借金はどうなるのか?
  • 自己破産を行った場合、住んでいるアパートから退去する必要があるのか?
  • 自己破産を選択した場合の住宅の取り扱い
  • 自己破産前のカード使用について
  • 自己破産前の資産譲渡について
  • 自己破産後にローンが組めるまで
  • 自己破産後に借金したらどうなるの?
  • 自己破産後に車の購入ができるのか? ローンは組めるのか?
  • 自己破産後のクレジットカードについて
  • 自己破産後の両親の財産相続
  • 自己破産後の住宅ローンはどうなる?
  • 自己破産後の医療費について
  • 自己破産後の就職活動について
  • 自己破産後の生活保護について
  • 自己破産後の財産分与について
  • 自己破産後の返済義務について
  • 自己破産手続き中の周りの家族に対しての連絡
  • 自己破産手続き期間は債務の状況で大きく変わります
  • 自己破産決断のタイミングはいつ行うべきか
  • 自己破産申請が通らなかった場合
  • 自己破産者への給与差押さえについて
  • 自己破産裁判所の審尋について
  • 詐偽的に自己破産した人について
  • 連帯保証人が自己破産した場合について
  • 連帯保証人と自己破産について
  • 過去に自己破産の経験がある人との結婚で被るデメリット
  • 任意整理中の自己破産は?
  • 個人事業主の自己破産について
  • 自己破産の原因は?
  • 交通事故債務による自己破産
  • 債務整理・自己破産・任意整理・個人再生の無料相談。まずはお問い合わせください。 東京:TEL:03-5807-2885 柏:TEL:047-193-8100 初回相談料0円 受付:平日9:30~19:00(土日応相談) メール受付>

    アクセス

    東京本店

     

    柏木支店

    アクセス